この世は夢だと、どこかで誰かが言っていました。ならば、彼の地の悲しみも、いつかは醒めると言うのでしょうか。天変地異には容赦なく、因果は無縁でございます。あるのは地球という星の、呼吸のようなあらぶる熱の、放出ばかりでございます。ふわふわとした希望をばらまく、ポジティブ論ではたちゆきませぬ。あるがままを受け入れて、悲しみの肩に寄り添って、涙をそっと分かち合う、そんな時間を重ねつつ、ゆるゆる進むばかりです。彼の地の涙を想像し、我が身の涙に置き換えて、すぐ目の前のその人と、過ごす時間も奇跡と気づき、天を仰いでつつましく、過ごすばかりでございます。願わくは、そんな思いを交わし合う、そんな気持ちを語り合う、その輪といつか合えますように。喜びは噛み締めて、楽しみは持ち寄って、悲しみは分かち合う。そんな輪に巡り合えますように。この世は夢だと、どこかで誰かが言っていました。ならば、この身の不安とて、いつかは安らぐはずでしょう。宇宙という名の広大な、世界に還っていく日には。(次回は9月26日頃に😊)