すっかり週遅れの掲載となり、お恥ずかしい限りです。神戸に取材に行っておりました。現地で寒風に吹かれたせいか、帰宅後、やや熱っぽく、数日、だらりとしてしまいました。取材の帰途、京都で途中下車をして、束の間の散策を楽しみました。大賑わいの古刹を避け、墓地で色づく楓を眺めました。その目の前の塀越しに見えた紅に導かれ、隣接した寺を訪ねてみると、仏さまが鎮座するお庭で見事な紅葉を拝むことができました。ひっそりとした静けさのなかで、陽光を浴びて輝く葉は、新緑のそれとは異なり、何ともいえぬ寂しさを漂わせていました。時間というかたちなきものの足音は、色や風に姿を変えて、すべてはうたかた消えて儚いこの世の夢と、この身に歌ってくれているようでした。(次回は12月05日頃に😊)