ほぼ隔週刊詩

隔週のほぼ水曜日にお届け/作品集からご紹介しています(一部 書き下ろし)

(#157/1218)

 

#17再掲

 

(『よわねこ詩作家修業日記』より)

(#156/1105)

 

かわりたい。わすれたい。こえたい。にげたい。つたえたい。

かんじたい。のこしたい。とどけたい。わらいたい。なきたい。

おいつきたい。のりこえたい。ほめられたい。

みんなとおなじ。わたしもおなじ。

 

(『泳画』より)

(#155/1023)

 

その水の声が聞こえたら

不安に光が射すだろう

不和の剣は収まるだろう

 

(『ポストカード集』より)

(#154/1007)

 

欲しいモノに手を伸ばそう

見せたいモノでごまかさず

好きなヒトと生きよう

他人のメなど気にかけず

やりたいコトをしよう

やれるコトで休まずに

それが

この世に来たイミだから

 

(『ポストカード集』より)#105再掲

(#153/0924)

 

どうして私が。

涙で問うと。

選ばれたのだと。

聞こえた気がした。

 

どうすればいいの。

無言で叫ぶと。

声をあげるのだと。

届いた気がした。

 

誰かに伝えるために。

誰かを救うために。

選ばれたのだと。

 

どうして私が。

天を仰ぐと青空を

雲が泳いでおりました。

 

(書き下ろし:2018年)#01・#133再掲

(#152/0910)

 

ルールを作ろう

ルールを守ろう

ルールを破ろう

次へ進もう

 

答えを探そう

答えを比べよう

答えを忘れよう

次へ進もう

 

どこに行きたい?

誰になりたい?

はじめに戻ろう

 

(『私へのメッセージ2019』より)

(#151/0731)

 

みないたずらに歩を進め

無益に息を切らしたうえに

からだを痛めつけている

本のページを繰るように

迎える日々を受け入れて

出くわす事象に目を凝らし

魂に宿る記憶を読み返す

それが生きるということなのに

 

(無題 書き下ろし)

(#150/0522)

「愛」

 

それは、あたたかいのでしょうか。

それは、まぶしいのでしょうか。

それは、つきないのでしょうか。

 

探し回っても見つからなくて。

手を伸ばしても届かなくて。

 

それは、形のないものでした。

それは、私も持っていました。

 

誰かに伝えると、色を変えて。

誰かに分けると、温度を変えて。

つまりは私を変えてくれるのです。

あたたかくて、まぶしくて、決してつきないものでした。

 

(『しあわせの窓』より)

(#149/0516)

「いのち」

 

捨ててしまいたいと、思ったことがあります。

授かったことも忘れて。

代われるものならと、祈ったことがあります。

残された意味にも気づかず。

見たことはないけれど、私に備わり、

身体と出会い、こころと出会い、

今という時間を私に与えてくれる。

晴れ渡る空が、吹き抜ける風が、さえずる鳥が、

独りじゃないと教えてくれる。

一緒にあるよと歌ってくれる。

私を今日も支えているのは、

奇跡に満ちたそのチカラ。

いのちという名の私の宝。

 

(『しあわせの窓』より)

(#148/0508)

「ひとりぼっちを持ち寄って」

 

ごめんなさい

わたしは共感できないの

あなたを否定する気はないの

あなたの思いと違っているだけ

 

ごめんなさい

わたしは共有できないの

あなたを遠ざける気はないの

あなたの興味と違っているだけ

 

ひとりぼっちを持ち寄って

ひなたぼっこができたらいいのに

 

(『いただきもの』より)

(#147/0403)

かえりみて

かえりみて

みちのうえには はなもなく

 

あおぎみて

あおぎみて

そらのさきには つてもなし

 

つつしみて

つつしみて

そのあやまちを くいるなら

 

あすもまて

あすもまて

むかえのしるし はなたれて

 

ありがたき

ありがたき

ついのひかりに つつまれる

 

(『あめつちの』より)

(#146/0305)

 #89の再掲

(#145/0221)

 

ひとつやの下にへその緒いくさあり

平和の園は土から病めり

 

(書き下ろし)

(#144/0124)

 

さあ出発だ

昨日の自分とサヨナラだ

怖いのはみんな同じさ

自信なんてなくたって

応援なんてなくたって

それでも前に進のさ

手柄なんてなくたって

理由なんてなくたって

笑顔を浮かべて歩くのさ

さあ出発だ

明日の自分が待っている

今日を信じて待っている

 

(『私へのメッセージ2019』より)

(#143/0117)

 

急がなくていい

歩かなくていい

今日は しゃがんで

うつむいたまま

 

笑わなくていい

話さなくていい

今日は 背を向け

ふるえたまま

 

ふんばれ こころ

倒れぬように

ふんばれ こころ

明日まで

 

(『私へのメッセージ2019』より)

(#142/1229)

 #128の再掲

(#141/1220)

 #42の再掲

(#140/1212)

 

なんにもしなくていいんだよ

空がこんなに青いんだもの

なんにもしなくていいんだよ

元気は迷子のままだもの

なんにもしなくていいんだよ

あんなにがんばったんだから

なんにもしなくていいんだよ

こころは大雨ふってるし

なんにもしなくていいんだよ

笑顔はしばらくお休みだもの

なにかをしたくなるまでさ

こうしていればいいんだよ

 

(『なんにもしなくていいんだよ』大人の絵本のための書き下ろし)

(#139/1115)

 #80の再掲

(#138/1108)

 #78の再掲

(#137/1031)

#20の再掲

(#136/1025)

 

別れるのではないのです。

つぎの世界で待つのです。

倒れたのではないのです。

休むことを許されたのです。

委ねてみれば気づくでしょう。

みちびかれていることに。

みまもられていることに。

 

(『神記憶』より)#31再掲

 

(#135/1018)

 

何かを手に入れたくて

誰かにほめられたくて

今日も私の心はざわめく

 

何かを成し遂げたくて

誰かを追い越したくて

今日も私の心はざわめく

 

そのうち昇る雲の中

そこでは消える苦悩の火

 

あるがままを引き受けて

ざわめくままに生きてゆく

 

(『ワタシへのメッセージ2018』より)#109再掲

 

(#134/1011)

 

『誰かのために生かされている』

 

ワタシは誰かのために生かされている

どうしようもない

この悲しみを 分かち合うために

ワタシは誰かのために生かされている

抑えようのない

この怒りを 慰め合うために

ワタシは誰かのために生かされている

救いようのない

この寂しさを 語り合うために

ワタシは誰かのために生かされている

拭いようのない

この不安を 支え合うために

だから・・・・

閉じ込もらないで

黙り込まないで

まだ会えぬ 誰かのために 声をあげなくては

ワタシは 生かされているから

 

 

(『よわねこ詩作家修業日記』より)#51再掲

 

(#133/1004)

 

どうして私が。

涙で問うと。

選ばれたのだと。

聞こえた気がした。

 

どうすればいいの。

無言で叫ぶと。

声をあげるのだと。

届いた気がした。

 

誰かに伝えるために。

誰かを救うために。

選ばれたのだと。

 

どうして私が。

天を仰ぐと青空を

雲が泳いでおりました。

 

(書き下ろし:2018年)#01再掲

 

(#132/0927)#43再掲

 

(#131/0920)

 

対話とは

相手に話しかけながら

その実は

自分に話しかけている

相手の言葉を遮って

すぐに言葉を継ぐ人は

心の影に怯えている

相手の言葉を聞き流し

愚痴や批判が出る人は

天に赦しを請うている

我が身の今を知りたくば

誰かと対話するがよい

 

(書き下ろし)

 

(#130/0906)

 

ありがとう ありがとう

ワタシに言っていたかしら

だいじょうぶ だいじょうぶ

アナタに伝えていたかしら

良いも悪いも違いはないと

上でも下でも差はないと

しあわせよ しあわせよ

ワタシに教えてあげなくちゃ

 

(『ポエムカード 第1集』より)

 

(#129/0821)

 

「20230707036」

 

あなたの望みではなく

宙に漂うものについて

ひとの気をふれさせる

包含するものについて

 

そこには善も悪もなく

あるのは運動

つまりは質量の

移動いうなれば光の軌跡

 

信じるものに従うか?

それで心は休まるか?

見えるものに随うか?

それで正気は保てるか?

 

そこには生も死もなく

あるのは変化

存在の

つまりは造形の

変態いうなれば現象の軌道

 

自覚せよ魂を

嗤えよ今生を

 

(書き下ろし)

 

(#128/0727)

 

「まだまだ行くわよ」

 

言い訳なんて忘れてね

からだを使って進むのよ

 

できないことは数えない

やりたいことが山ほどあるわ

 

顔を上げれば  空に青

となりを見れば 友に夢

 

誰のためでもなくってサ

自分のための”今”だもの

 

背筋伸ばして胸張って

まだまだ行くわよ

 

(『新記憶』~竹宇治聰子様主宰「サトコ教室」30周年記念誌より)

 

(#127/0711)

 

世界の答えはツキアカリ

世界の終りはカタツムリ

 

(『いきるのうた』より)

 

(#126/0628)

 

望んだものは

みな手に入る

それが正しい望みなら

会いたい人には

必ず会える

それが正しい出会いなら

確かめよう

その予感を 今日という

新たに巡る この日から

 

(『ポエムカード 第1集』より)

 

(#125/0614)

 

わたしはだれかのわたしであなた

 

(佐藤日奈子展「糸、様々ー刺繍の縁起ー コラボ作品より)

 

(#124/0518)

 

なんにもわかっちゃいないんだ

ぼくは

なんにもわかっちゃいないんだ

いまも

いいたいことは整理つかないし

ただしさなんて見えていないし

いま わかっているのは

いま かろうじていえるのは

好きだってこと

会いたいってこと

それだけなんだ

そこからなんだ きっと

 

世界はやっぱり遠すぎるんだ

ぼくには

世界はやっぱり重すぎるんだ

ほんとは

あしもとからしてグラついてるし

もくひょうなんてどうでもいいし

いま たいせつなのは

いま まもりたいのは

好きだってこと

会いたいってこと

それだけなんだ

そこからなんだ きっと

 

いま たいせつなのは

いま つたえたいのは

好きだってこと

会いたいってこと

それだけなんだ

そこからなんだ きっと

それだけなんだ

 

そこからなんだ きっと

 

(『ふと舞い降りた春の言の葉』より)

 

(#123/0513)

 

会わなくちゃ

君に会いに行かなくちゃ

伝えなくちゃ

君の目を見て伝えなくちゃ

君がいればいいんだよ

君と生きていきたいんだから

土砂降りに打たれても

泥だらけになっても

空が晴れるまで

涙が乾くまで

このままでいいんだ

ほら

すべては過ぎて行くのだから

 

(『ふと舞い降りた春の言の葉』より)

 

(#122/0406)

 

ただ 空を見上げる

海に憧れた日のように

ただ 空を見上げる

海に抱かれた日のように

誰のためでもなく

ただ 空を見上げる

すると すべてが動き出す

ただ 空を見上げた

それだけで

 

(『世界に一つのあなたへの詩 Ver.1』より)

 

(#121/0321)

 

何かが足りない?

それは記憶かも

心を震わす時間かも

記録づくりは置いといて

記憶残しを始めよう

変わる予感に誘われて

勇気の羽を広げよう

 

(『ポエムカード 第1集』より)

 

(#120/0308)

 

世界は答えに満ちている

小さなサインに気づいたら

心の地図が見えてくる

喜びを集めよう

悲しみに寄り添おう

怒りは流そう

小さなサインは大きくなって

心に追い風 吹かせます

世界が変わり始めます

 

(『ポエムカード 第1集』より)

 

(#119/0222)

 

心のなかの隠れ鳥

羽根は何色なんだろう

本当は何処まで飛べるんだろう

確かめたい

試したい

梅の香が舞う空のなか

 

(『ポエムカード 第1集』より)

 

(#118/0207)

 

いのち

この不思議なバトン

上手くつなげているだろうか

笑ったり 泣いたり

走り続けて 息を切らして

上手く運べているだろうか

いのち 

この未来へのバトン 

 

(『ポエムカード 第1集』より)

(#117/0125)

 

「ほめられたくて」

 

あなたに ほめられたくて

私は いっしょうけんめいでした

あなたに おいつきたくて

私は いっしょうけんめいでした

 

あなたの ほこらしい笑顔が見たくて

あなたに だきしめてもらいたくて

あたまを くしゃくしゃにされたくて

私は いっしょうけんめいでした

 

あなたに はずかしくないように

私は たくさん笑っています

私は たくさんほめています

あなたが教えてくれたように

 

(『今を泳ぐ。今を生きる。』より)

 

(#116/0110)

 

花の名前を覚えたら

恋の代わりになるかしら

鳥の行く先知ったなら

夢の代わりになるかしら

今日は、寄り道、帰り道

何かを見つけられそうで

 

(『ポストカード 第1集』より)

 

(#115/0104)

 

「花」

 

ゆめと読むなら励ましに

きぼうを見るなら喜びに

みらいを託せば祈る力に

いのちと呼べば唯一の姿

その手に花を

あなたの花を

2023 正月

 

(『2023年の年賀状』より)

 

(#114/1213)

 

まぶしくて

向き合えないときは

背を向けて

あたためてもらう

そのぬくもりに

違いはないもの

 

(『ポエムカード 第1集』より)

 

(#113/1201)

 

昨日は白が好きでした

今日は青が好きになり

明日は赤かもしれません

月日は変わる

私も変わる

それが生きているってこと

 

(『ポエムカード 第1集』より)

 

(#112/1102)

 

選ぶことができる 

捨てることができる

忘れることができる 

負けることができる

私のこころは 呼びかける

 

変わることができる

始めることができる

許すことができる

与えることができる

私のこころは 呼びかける

 

いつでも準備は できているよと

 

(『音浴ヒーリングパーティー』より)

 

(#111/1021)

 

恋できれいになるなんて

流行り歌でもあるまいに

 

秘めた思いは とこしえの

光当たらぬ 月影の

終わりなき夜の 焦がれ歌

 

狂おしき 肌の赤みの ねたましき

あの背にもたれ 泣いた夜に

この身が知った罪深き

悦びの後の 虚しさよ

 

恋で繰る日が色づくなんて

気障な芝居じゃあるまいに

 

いつかは終わるものだから いついつまでも続けたい

きっと涙のこのつぼが あふれて こぼれて 枯れるまで

 

私は「ワタシ」を生きていくから

 

(『センチメンタル・バタフライ』より)

 

(#110/0920)

 

「私の気づき 私の祈り」

 

世界と調和できますように

人類が調和に向かいますように

 

(書き下ろし)

 

(#109/0906)

 

何かを手に入れたくて

誰かにほめられたくて

今日も私の心はざわめく

 

何かを成し遂げたくて

誰かを追い越したくて

今日も私の心はざわめく

 

そのうち昇る雲の中

そこでは消える苦悩の火

 

あるがままを引き受けて

ざわめくままに生きてゆく

 

(『ワタシへのメッセージ2018』より)

 

(#108/0823)

 

ごめんなさい

誰に向かって謝ってるの?

ごめんなさい

何をそんなに泣いてるの?

ごめんなさい

見覚えのある後ろ姿が

小さな肩を震わせている

誰のせいでもないの

小さな背中に頬当てて

そのままでいいの

私もいっしょに泣きました

 

(『私へのメッセージ2019』より)

 

(#107/0810)

 

「遺言二〇一九」

 

小さき私のその先に広大無辺な宙がある

何者でもないはずの身に奇蹟の朝が訪れる

鎮守の杜は今日も優雅に舞っている

どこまで行けるかわからない

いつまで生きるかわからない

破産を恐れる貧しさを草は笑う

病に怯える愚かさを石は慰める

思いどおりにならぬ不満を雲はからかう

小さきお前のその先に無秩序な宙がある

何者でもないはずの身に光の波はそう諭す

はじまりはなく

終わりもなく

すべてはただ在り

形を変えて続くのだ

早まるな

比べるな

絶望するな

この世に受けた身命は

何かを成し遂げるためではなく

ただ関わるためなのだ

土から離れるな

水に抗うな

火を隠すな

風を遮るな

空を見下ろせ

静かに枯れる覚悟のもとに

チューブの如き空身に記憶をとおして

ただ関わるためなのだ

何者でもないはずの身に奇蹟の朝が訪れる

鎮守の杜は今日も優雅に舞っている

小さき私のその先に広大無辺な宙がある

 

(『新作集2021』より)

 

(#106/0727)

 

「星のかけらになる日まで」

 

風向きなんて気にしないで

行き先すら決まっちゃいない

あの丘の先にあるもの

想像してみたことがあるかい?

 

ホイッスルが鳴ったって

走ることなんてないんだ

僕らのゲームなんだから

好きなようにやったらいいんだ

 

転んだらまた起きる

疲れたら立ち止まる

 

ホイッスルが鳴ったって

走ることなんてないんだ

僕らのゲームなんだから

好きなようにやったらいいんだ

 

しくじったら考えて

試しながらまた進む

 

星のかけらになる日まで

星のかけらになる日まで

 

(『新作集2020』より)

 

(#105/0713)

 

欲しいモノに手を伸ばそう

いらないモノでごまかさず

好きな人と生きよう

他人の目など気にかけず

やりたいことをしよう

やれることで休まずに

それが 

この世に来た意味だから

 

(『ポストカード集』より)

 

(#104/0629)

 

悲しみは 笑う勇気を起こしてくれる

苦しみは 生きる覚悟を教えてくれる

背負う十字架 降ろしたら

光の道が見えるでしょうか

 

(『ポストカード集』より)

 

(#103/0615)

 

宇宙に手を伸ばす

何万光年の光が届く

ちっぽけな自分に

無限の時間が降り注ぐ

急ぐことはない

ゴールなどないのだから

どこまでも続く

光の軌道があるだけ

この世界の先に

そう

この体のなかに

 

(『言の葉Bar Ver.2』より)

 

(#102/0505)

 

ゆっくり行こう

あるいて行こう

追い抜かれても

気にせずに

先が見えずとも

ひるまずに

この道を進むため

この世に生まれたのだから

 

(『ポエムカード 第1集』より)

 

(#101/0420)

 

私がいても 陽は沈み

私が消えても 月は輝く 

喜びの日も 花は散り 

悲しみの日も 実は実る 

生きるとは その一部 

生きるとは その眺め 

生きるとは この世界との関り

 

(『ポエムカード 第1集』より)

 

(#100/0406)

 

「空風友流」

 

空を見たか

風を訊いたか

私は今 生まれ変わった

奪い合う世界から

分かち合う世界へ

空を見て

風を訊き

友と共に

流れるように生きる

 

空風友流ーKu Fu Yu Ryu

 

(『空風友流』より)

 

(#99/0323)

 

「涙のコップが見えたなら」

 

涙のコップが見えたなら。

誰かが気づいてくれるのに。

こんなに笑っているわけを。

誰かが気にしてくれるのに。

 

涙のコップが見えたらナ。

伝わる人がわかるのに。

こんなに震えるそのわけを。

聞かずにそばにいてくれるのに。

 

涙のコップが見えたなら。

あなたとすぐに会えるのに。

涙のコップが見えたなら。

世界はきっと変わるのに。

 

神様。

誰もがみんな持っている。

涙のコップを見せてください。

心が離れてしまわぬように。

世界が壊れてしまわぬように。

 

(書き下ろし)

 

(#98/0310)平和を祈って/再掲(#11)  

   

「風が伝える彼の歌」

 

空はどうしてこんなにも

青く続いているのやら

あの日の丘で手に触れた

名も無き花の美しさ

 

この先に続く世界には

誰かを守るそのために

誰かを傷つけ攻めるような

この先に続く暮らしには

そんな悲しい繰り返し

どうかありませんように

 

風はどうしてこんなにも

やさしく頬をなでるのか

あの日の丘で手を振った

かよわき君の愛おしさ

 

この先に生きる人たちよ

誰かを守るそのために

誰かを傷つけ攻めるような

この先をつくる人たちよ

そんな愚かな繰り返し

どうか起こしませんように 

 

空はどうしてこんなにも

青く続いているのやら

 

(『いきるのうた』より)

 

(#97/0224)  

 

名も無く生きよう

名も無く生まれたのだから

名も無く果てよう

名も無い魂に還るのだから

 

(『2020』より)

 

(#96/0209)  

 

わたしは祈る

願いをかなえるためでなく

導いてくれますようにと

わたしは祈る

夢をかなえるためでなく

遣わしてくれますようにと

この風が運ぶ予感は

ただ今を

明日へとつなぐココロ道

 

(『ポエムカード  第1集』より)

 

(#95/0126)  

 

今、誰に会いたいか。

今、何をしたいか。

今、何処に行きたいか。

今、何が安らぐか。

今、何が聴きたいか。

今、何を感じているか。

今、何を信じているか。

 

忘れないでおかなくちゃ。

その「答え」を。

 

忘れないでおかなくちゃ。

私の「今」を。

私の「すべて」を。 

 

(『ふと舞い降りた無色の言の葉』より)

 

(#94/0112)  

 

「開聞」

 

耳をすませて

波をきく

心をひらいて

声をみる

 

(『年賀の詩』より)

 

(#93/1228)  

 

「世界の こえが きこえたら」

 

ひかりだ ひかりだ まぶしいな

ひかりが 話しかけてくる

ひかりは なんていっている?

ひかりの こえが きこえたら

ゆうきが わいてくるってさ 

 

かぜだ かぜだ きもちいい

かぜが 話しかけてくる

かぜは なんていっている?

かぜの こえが きこえたら

せなかのはねが みえるんだって  

 

つきだ つきだ まあるいな 

つきが 話しかけてくる 

つきは なんていっている? 

つきの こえが きこえたら  

わすれたうたを おもいだすって  

 

はなだ はなだ きれいだな  

はなが 話しかけてくる   

はなは なんていっている?  

はなの こえが きこえたら  

なみだは そらへかえるって    

 

やまだ やまだ おおきいな  

やまが 話しかけてくる  

やまは なんていっている?  

やまの こえが きこえたら  

やすみじかんの はじまりだって

  

ほのおだ ほのおだ あったかい 

ほのおが 話しかけてくる   

ほのおは なんていっている?  

ほのおの こえが きこえたら 

ひみつのとびらが ひらくんだって   

 

みずだ みずだ つめたいな 

みずが 話しかけてくる   

みずは なんていっている?  

みずの こえが きこえたら  

ゆめが ほんとうになるってさ  

 

世界が 話しかけてくる  

世界は なんていっている?  

世界の こえが きこえたら 

ひとりじゃないから だいじょうぶだって

 

(『世界の こえが きこえたら』より)

 

(#92/1216)  

 

走るよりも歩く。

すると見えてくる。

嘆くよりも祈る。

すると聞えてくる。

責めるよりも許す。

すると開いてくる。

悔やむよりも歌う。

すると晴れてくる。

風よ。

雲よ。

天よ。

地よ。

すべては流れ。

すべては通じ。

まだ見ぬ明日へと生まれ変わる。

 

(『神記憶』より)

 

(#91/1201)  

 

「みずからのうた」

 

今日を嘆くことなかれ

明日に怯えることなかれ

 

生まれる前も 確かに在った

無色無名で漂いながら

ただ宿命を果たすため

この世に生まれ落ちたのだ

するするららん するららん

あるなるららん あるならん

 

顔や貌を変えながら

記憶という名の夢を見て

この世を旅したまでのこと

するするららん するららん

あるなるららん あるならん

 

別れを信じることなかれ

出逢いを疑うことなかれ

 

目に見えずとも 不思議は残る

気配となって見守るように

器を離れて天へと昇り

この世で生まれ変わるのだ

するするららん するららん

あるなるららん あるならん

 

次元を自在に超えながら

億千万の夢を食み

どの世を旅していくのやら

するするららん するららん

あるなるららん あるならん

 

ああ 醒めぬ眠りと恐れたものは

ああ 光の波への目覚めであった

するするららん するららん

あるなるららん あるならん

 

(『2021新作集』より)

 

(#90/1104)  

 

「抱きしめて」

 

比べたくないはずなのに

比べてばかりで泣かせてしまう

比べられては責められた

あの日の私が呼びかける

抱きしめて ただ 抱きしめて

待っているのは それだけだから

 

あの日の私が呼びかける

ほほえんで ただ ほほえんで

望んでいるのは それだけだから

 

(『ワクチンポエム』より)

 

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